キャリアカウンセラーが伝えたい就活のコツ

都内大学で2000人以上の学生と接して感じたこと、就活生に伝えたいことを綴ります。         月、木に更新の予定です

学チカ 留学

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学チカについても見ていきましょう。

長期、短期含め、学チカに、
留学経験を上げる人も珍しくありません。

グローバル化が進んでいく中で、
海外とのかかわりに力を入れている会社にはプラスに働きます。

こちらもアルバイト同様、せっかく良いエピソードがあるのに、
ありがちな話でまとめてしまい、もったいないと感じることがあります。

大学での留学が、初めての海外という人も多いので、
行き始めた当初の英語に慣れるまでの苦労を、
延々と取り上げるケースが本当に多いです。

言ってることがわからない、
授業についていくのに精いっぱい、
ホームシックになりかけた

そのため、

わからないことその都度先生に聞くようにした、
現地のテレビを見て耳を慣らした、
わからない単語が出てくるたびに一つ一つ調べたなど・・
英語の学びに対するエピソードです。

初めての海外ですと、初日は強烈なインパクトを受けると思います。
言葉も通じず、英語だらけで自分はやっていけるのか・・・と。

その不安はよくわかります。

ただ、それを
学生時代に一番力を注いだことを書く就活の欄に書くのか?
という点を、一度慎重に考えてみてください。

ここでも厳しい見方をすると、
そもそも英語の勉強をするために高いお金を払って行っているのだから、
そこを頑張るは当然だよね・・と思われてしまう可能性があります。

わざわざお金を払って行っているのに、
日本人とばかり話してあまり身につかなかった
消極的になってしまい、全然話せずに終わってしまった、
ということの方が、

「行った意味あるの?」と思われてしまう可能性があります。

英語の勉強に行ったのだから、そこはどうにかこうにか乗り越えて、
その後の生活を充実させてほしいところです。

その山を乗り越えた後の語学の勉強以外でのプラスアルファの部分、
自発的な行動にフォーカスしてみましょう。

ボランティアでも、現地の人との交流でも、休みの時に個別で行った旅行でも、何か自分から行った一歩踏み込んだ経験があれば、そちらを書くといいと思います。

留学の後半は、現地の生活にも慣れ余裕がもてる時期ですので、
自分でも自覚しないまま、一歩踏み込んだ挑戦をしていることが多々あります。ぜひ一度スケジュール帳を見直して、思い出してみてください。

 

ESで取り上げる効果的なエピソードは、
一歩踏み込んだもの、平均的レベル以上のものが多いので
まとめていくのがとても難しいと思います。

また、学生生活は受け身でいても問題なく日々の生活が回っていくので、
なんとなく目の前にあるものをやっていくだけで過ぎていってしまったという人が多いのではないでしょうか。

そのとき、後々こういうことが必要だといわれていたら、
もっとちゃんとやっていたのに・・と思う部分もあると思います。

社会人として求められる主体性やビジネスの視点は
とても厳しいものですね。

でも、そこが、学生と社会人の違いであり、
お金を出す側ともらう側の違いなのだと思います。

社会人としての意識を理解しながら、
少し厳しい見方に少しずつ慣れていってください。
そうすると、面接での受け答えも変わってくると思います。

自己PRのポイント

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ESで一番多く聞かれるのが、自己PRと学チカです。

中でも自己PRは、

自分の一番の強みを書くことで、
「自分はこういう人間です」ということを相手にわかってもらいます。

ですから、
自分が一番自信をもって話せる内容を書くといいでしょう。

よく「自分の強みがわかりません」とやってくる人がいますが、

そうしたときは、
友達や家族、バイト先の店長など周りの人に聞いてみてもいいですね。

自分では気づかなかった一面を知ることができるかもしれません。

他にも、
先日お話した大学生活の棚卸をしたノートや、
小学生のころからの自分をまとめた自己分析からも

「一人で黙々とやるタイプだな・・」
「何かやるときは、いつもみんなでやってるな・・」
「順序立ててやるのが得意なのかも・・」
など自分の傾向を読み取ることができます。

その際、
どんなエピソードを使うのか?しっかり吟味して考えることが大切です。

たとえば
「私の強みは優しさです」と言いたいときの例を挙げてみましょう。


ある人は
「 私の強みは優しさです。大学の授業で隣の友達が消しごむを忘れたといったので、私はすぐにさっと出して消しゴムを貸してあげました。とても喜んでくれて、感謝してくれたので、人へのやさしさは大事にしたいと思いました。」

別の人は
「私の強みは優しさです。大学の帰りにバス停で、おばあさんがお財布を無くして困っていました。一緒に探してあげたのですが結局見つからなくて、おばあさんが泣きそうな顔をされていたので、一緒に交番までいって事情を説明してあげました。よくよく話をきくと、おばあさんは一人暮らしでもう2か月も誰とも話をしていなくて、助けてもらったことが嬉しかったと言って、泣いて喜んでくれました。私はたまたま居合わせてちょっとした気遣いのつもりでしたが、こんなに人を喜ばせられることを知り、人へのやさしさは大事にしたいと思いました。」

どちらも優しい話ですが、どちらが優しいと思いますか?

後者をあげる人が多いのではないでしょうか?

前者はまあまあよくある話で、

バイトの友達、会社の同僚、ちょっとした知り合い・・
だれが横にいたとしても、「あっ、どうぞ」と貸してあげる気遣いが欲しいところです。

自己PRは自分の一番良い強みを取り上げるところです。

誰が聞いても
やさしいね、挑戦心あるね、行動力あるねと感じられる話をもってくることが大切です。

他の誰かもやっているような平均的なレベルの話だったり、
どこも起こっているようなよくある話だと

「それがあなたの最高値なのですね」と受け取られてしまいます。

日常生活でのよくある話ではなく、

頭一つでたような、
聞いた人が「へえ~そうなんだ」と納得してくれそうな自分の強みを

先日行った大学生活の棚卸しノートから
再度探してみてください。

どれがいいのか自信がない人は、
自分が「これなら・・」と思うエピソードに3つくらい〇をつけて
キャリアセンターへ相談に行ってみましょう。

キャリアセンターのカウンセラーは日々多くのESに目を通しています。

よくある展開のエピソードは十二分に承知していますので、

自分のエピソードの中で、
どれがカウンセラーの目からみて効果的なエピソードなのか?を
知っておくことは大切なことです。

そうしてどの話で書くのかが決まったら、
一気に自分が思うことを字数などは気にせずざっと書いてみましょう。

初めから、指定された字数を念頭に書く学生が多いのですが
字数が少ないと、「そんなに書けないから・・」と
本当に骨格だけのあっさりした内容になることがあります。

また初めから最後まで時系列に行ったことを書き連ねるケースも多いです。
どんなことを考え、どんな風に取り組んだのかが全くないため
人物像が伝わりづらくなってしまいます。

そのため、
エピソードの説明、伝えたいこと、自分なりの気づき、結果、
それを今後どう活かしたいのか?といったことについて
字数を気にせず伝えたいことを細かく書いてみてください。

それをもとに、200字、400字に削っていけば、
内容は600字の密度の濃いESになります。

当然、限られた字数で、すべてを説明することはできませんから、
自分のエピソードの中で
一番伝えたい部分にポイントを絞って書くことになります。

状況説明は簡潔にまとめ
自分なりの取り組み、考え、学んだことを1つに絞ってまとめます。

書ききれなかった部分は面接で伝えていけばいいのです。

ES作成は、書き始めの一番最初が一番大変だと思います。
何度書き直してもなかなか完成しない・・という状況に
添削を受けることをやめてしまう学生もいますが、

ここで踏ん張って完成度の高いESを仕上げてみてください。

きっと後々、通過率が変わってくるはずです。

一般職正社員

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女子大生に人気のある職種に、一般職があります。

自宅から通えて都内勤務、転勤なし、社内での勤務、サポート的な仕事・・
といった理由で、強く志望する学生が毎年一定数います。

多くの企業はコスト削減の面から、
従来、一般職正社員が行っていた仕事を、
契約社員派遣社員に置き換えています。

そうした派遣社員を取りまとめる一般職正社員、
会社の機密を扱う会議を担当する一般職正社員など
補佐的な仕事が主だった以前と比べて、
最近は責任ある仕事を任せられているようになってきています。

会社によっては、日帰り出張などをすることもあり
エリア総合職のようなイメージの事務職というところもあります。

最近、一般職正社員の募集は激減していますが、
一方で女子大学生に一定の人気があるため、
毎年少ない募集に応募が殺到します。

もし大学の推薦枠などがあれば、事前にチェックしておきましょう。
早めにあたりを付けて、企業研究しはじめることが大切です。

一般職の募集は、意外とBtoBの企業で多くみられるように感じます。

これまでのやり方で特に問題なく安定的に会社が回っているため、
特段、採用形態を変える必要性がないこと、
また事務職を正社員で雇う余裕があることから、
従来通りの募集を続けるケースが多いのです。

5000人規模の企業であっても募集5人という会社もあり
採用数自体が少なく、
総合職の後に募集が始まるなど時期も遅かったりするため
一般職志望の人は、少し広めに業界をみながら
良いなと思った企業にはどんどん応募していくことをおすすめします。

一般事務職の志望動機は、みなさん苦戦します。

極端な言い方をすると、
一般事務職の仕事は、どの会社でもやることはあまり変わりはありません。

営業のサポート、経費精算などの庶務的業務、書類作成・・・
といった仕事は、どの会社でもあります。

そのため、

その会社の一般職でなければならない理由というのが
見つけにくいのです。

それでも、会社側は「どうしてうちなの?」にこだわりますので、
前にお話ししたように、
周りの人に聞きまくるなどして企業研究は必要ですが

なかなかまとまらないという学生には

前半にその会社がいい理由、
後半に一般職としてどう頑張っていきたいか?
を書くようおすすめしています。

また、

自己PRに「サポート力」をあげる人が多くみられます。
もちろん、仕事内容的にも
サポートの意味合いが強いのでいいのですが、

ESで書かれるとても多い言葉ですので、
他の人と重なりたくないなどの思いがあれば

責任ある仕事を任せられることも多い点を考慮して
まとめる力や臨機応変さ、段取り上手や課題解決力などで
まとめていくのも一つだと思います。

大企業の一般事務職は、ほとんどが派遣社員契約社員を採用しているため
正社員は狭き門です。

中小企業の方が正社員で一般事務職の募集をすることが
多いように感じます。
小さい会社は、少ない人数でやりくりしているところが多いので、
経理やシフト管理や庶務・・と幅広く任せられることもあります。

一般事務職で探していくと、
いろいろな業種にまたがる可能性が高いですが

あまりあちこちに広げてしまうと企業研究に苦労しますので

主となる3つくらいの志望業界に、1,2つ足して幅広くみていくと
効率的に進めやすいと思います。

ESに取り掛かる時期

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どんなにその会社の商品が好きでも、
入社の気持ちが非常に強くても、

ESが通過しないと採用担当者に会えません。

初めの関門がESです。

ESは
「どんな人なのかな?」
「うちの会社で活躍してくれる人かな?」
といったことを見極めるためのものなので、

なるべくたくさんの自分を知ってもらえるように
行き当たりばったりではなく
戦略を練って仕上げていくことが大切だと思います。

ここでも採用者側の視点を意識して、
いくつかのポイントを押さえ、
だれが読んでもわかりやすい体裁を整えて書きましょう。

普段書く習慣のあまりない人が、ESを仕上げるのは本当に大変です。

ですが、ここでちょっと頑張って完成度の高いESを
仕上げてしまえば、ESの通過率が上がっていくので、
のちのちとても楽になります。

よく誰の添削も受けずに30,40社出して、全滅してしまい
「全然通らないんです・・」とやってくる学生がいます。

一人でここまでやってきたのはすごいと思いますが、
内容を確認すると、やはり粗だらけです。

ポイントや書き方を伝えると、
「道理で通らないはずですね。書き直します」と

帰っていきますが

非常にもったいないと感じます。

もっと早い時期にカウンセリングで話を聞いて
下書きの添削を受け
ある程度の状態まで仕上げた状態で、
スタートしていたら・・・

これまで出したESはそこそこ通過したのでは?と思うからです。
30~40社を無駄にしなくて済んだからです。

そうならないためにも、
なるべく早い段階から、
作り込みに取り掛かることをおすすめします。

就活は、インターンやSPI対策や面接練習など
他にもやることはたくさんありますから、
できることは、早め早めにやっておく方が有利です。

夏ごろから自己分析をはじめ、自分のエピソードを整理し、
秋の間にそのエピソードを使ってESの下書きを仕上げつつ、
SPIの勉強をして12月を迎えられると理想です。

実際は、12月から書類の作り込みを始める人が多く
そのくらいでも間に合います。

3月くらいからES提出を求められて、
慌てて書き始めると、選考と同時進行になるので、
説明会も出て、企業研究もして、SPI対策もして・・・

とあまり時間がかけられず

どうせ同じことをするのなら、もう少し早めに取り掛かっていたら
あとあと効率よく進められるのに・・と毎年思います。

早めに作り込みを行い、
初めて出すESから
「提出したESはほぼ通る」状態になると理想的ですね。

ESで多い設問は、自己PRと学チカです。
ですので、まずこの2つから書いてみましょう。

もし文章を書くのが得意で、もっと書ける人は、
長所短所、最大の困難、座右の銘、10年後の自分なども
書いておくといいでしょう。

5.6パターンをまず自分なりに書いて仕上げます。
そしてキャリアセンターなどで添削を受けてみましょう。

何時間もかけて書いたESでも、最初の添削は必ず直しが入ります。
そこは覚悟してください。

ときには耳の痛い指摘をされて嫌な思いをするかもしれません。
でも、誰にも見せずに提出するのはリスクがあります。

カウンセラーはポイントを知ったうえでアドバイスをしてくれますから

そのアドバイスに耳を傾け、手直しを繰り返し
何度か添削を受けてみてください。

5,6パターン添削を受けていくと、

こういう風に書いたら褒められた
こういう展開だと平凡で印象に残らないといわれた
こういう話の内容は多いといわれた

といった風に、傾向や書き方のポイントが分かってきます。

そのコツがつかめれば、もうある程度添削を受けなくても
自分で書けるようになります。

ESはどうしても他の人の手が入りやすいので、

会社よっては説明会の後で
「その場で書いてください」というところも多いです。

そうした際も、
書き方のポイントを身につけていれば慌てずに済みます。

また、ES提出の時期がくると、キャリアセンターは
とても混雑しますから、思うように予約が取れないこともあり得ます。

そんなときも、そこそこできたものがあれば、
見せずに出せるので、やはり通過率はよくなります。

「ESを初めて書きました」ともってこられたESは
書き方がわからないまま書いているので、

何を言っているのかわかりにくかったり、
同じ話が何度も繰り返されたり、
裏付けのない強みが言葉だけ、めいっぱいに盛り込まれていたり、
字数が半分も埋まらないまま白紙部分が多かったり・・

といったことが多々あります。

ぜひ、ある程度コツをつかんで自分で書けるようになってから、
就活をスタートさせましょう。

自己分析

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志望する業界や企業を決めるときにも必要ですが、

書類を書くときに必要になってくるのが自己分析です。

安易にESを書いてしまう人は、
1つか2つ話せるようなエピソードをあげて、
複数の設問を同じエピソードでまとめてしまいます。

5,6つ設問があっても
2つのエピソードしか出てこないので、
伝えられる人物像には限界が出てきます。

5つ全部の設問を、違うエピソードで書ければ
「いろいろなことをしてきました」といわなくても
「いろいろやって充実した学生生活を送ってきたんだね」と
思ってもらえますし、
より多面的に深いところまで、自分という人間をわかってもらえます。

「そんなに話せるようなエピソードはありません」
という声をたくさん受けます。

今の大学生は、授業の出欠も厳しく、課題などで忙しいですから
そんなにあれもこれもやっている学生ばかりではありません。

それでも、カウンセリングをしながら
やってきたことを振り返って細かく見ていくと、
たいてい取り上げられるエピソードがでてきます。

また、どんなエピソードを取り上げるか?には
いくつかポイントがあります。

そうしたポイントを押さえないまま
なんとなくで選んでしまうと、

他の人と重なってしまうよくあるエピソードになってしまったり
平均的なレベルのことを大げさにいってしまい、
かえって逆効果だったりして

残念な結果になることもあります。

ポイントを押さえたエピソードを洗い出していくために、
自己分析が必要なのです。

いろいろな方法があります。
もしかしたらみなさんがすでに知っている方法とは
違うかもしれませんが、
一例として、私がいつも学生に伝えている方法を紹介します。

まず、ノートに大学4年間の出来事を書き出していきます。
昔のスケジュール帳を引っ張り出してきて、
1年生の4月から、細かく書き出していきます。

途中で嫌になってやめたアルバイト
なんとなく行かなくなったサークル
友達ともめた学園祭・・・・

良い話ばかりでないと思います。
中途半端に終わってしまったことも、
気にせずなんでもそのまま書き出していきます。

アルバイト、サークル、ボランティア、追っかけ、勉強、資格取得、留学、一人旅、実習経験、文化祭、プロジェクト、研修、語学習得、趣味、スポーツ、一人暮らし・・・・振り返ってみると、意外とあると思います。

そして、

大変だったこと、つらかったこと、結果が出せたこと、乗り越えられたこと、気づきや学びを得られたことなどは、特に細かくその過程を書き出してみましょう。

どんなふうに乗り越えたのか?
どんなことをしたのか?
終わったとき、どんな気づきがあったか?
その場所での自分の役割は?
どんな成長があったか?

そういったことを細かく書いていきます。

よく
「途中でやめてしまったので、このアルバイトは書けません」ということがありますが、そんなことはありません。

その時、しっかり取り組んだ経験あれば、それはそれで取り上げられます。

小学生や中学生から書き出すケースも多いです。
もちろんそれも一つのやり方です。
自分がやりやすい方を選ぶといいと思います。

ただ、取り上げたり、聞かれたりする頻度が圧倒的に高いのは
大学生活のことなので、この大学4年間の棚卸は、入念にしておくことを
強くおすすめします。

まとめられたら、一度キャリアカウンセリングを受けて、
「どんなエピソードを取り上げようか迷っている」
と相談してみましょう。

エピソードとして取り上げられることが多いよくある話
珍しい話
人物像が伝わりやすい効果的な話
などを聞いてみましょう。

自分は大したことないと思っていても
「これ、すごく珍しい話だと思う」と指摘してもらえたり、
「こういう風に話すと、こういう強みにつなげられるのでは?」
とアドバイスをもらえたりします。

自分のエピソードの中で、
どんな経験がよくある話で、
どんな経験が希少価値が高いのか?を
自分自身が把握しておくことはとても大切です。

「他の人と被る可能性が非常に高い話を自分はするのか?」
と一度足を止めて考えてみてください。

そうすると、
ESで取り上げられそうなエピソードが絞られてくると思います。

BtoB企業

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以前に比べるとだいぶ増えてきた印象はありますが、

志望業界にあがる企業は

圧倒的にBtoCの会社が多いように感じます。

 

食べることが好きだから食品業界志望です

アニメに興味がありエンターテイメント系でみています

アルバイトしてたのでアパレル志望です

書くことが好きなので出版行きたいです

メイクが好きなので化粧品を目指してます

などなどです。

 

社会にどんな会社があるかもよくわからない状態ですので、

身の回りのなじみのある業界から上がってくるのは

ある意味当然といえば当然です。

ただ、

日本のモノづくり力は、世界的に見ても

まだまだ非常に高く評価されていて、

海外で利益を上げ、安定経営をしているBtoB企業も

実はたくさんあります。

原材料、繊維、部品などは

製品の一部分であって、目に見える商品となって

一般ユーザーの前に出てこないため

全く知らないという人も多いです。

 

そうした原材料、素材、部品メーカーの中には

安定的に長く働ける企業もたくさんあるので

この記事を読んで興味をもった方は

一度目を通してみると良いと思います。

 

ある学生で

「私は一般職志望なので、率直にいうと、どこでもいいんです。

ただ、都内で働けて、福利厚生がしっかりしていて、安定していて、

長く働ける企業がいいんです」

といってきた人がいました。

 

そこで就活四季報を紹介したところ

 

初めから全部の会社に目を通し

勤続年数や3年離職率、有給取得率などをチェックしていきました。

就活四季報は、学生側が知りたい情報がたくさん載っていますので

気になる企業はぜひ一度見てみるといいと思います。

 

有給取得率も載っていますので

20日と謳っていても、実際には5日と19日取得の企業では

有給の取りやすさが違ってきます。

 

女性であれば

平均年齢があまり若いと、子育てママは少ないのかな・・

逆に高ければ、結婚出産後も働きやすいのかも・・と

判断したりできます。

 

その学生は、良いなと思う企業に付箋を貼っていき

最後に見てみると

機械メーカーや部品メーカーなどBtoBの企業に

多く付箋が貼られていたそうで

「なので、私はBtoBの企業を目指したいと思います」

と言っていました。

 

toB企業は、

顧客先が長い付き合いの中で安定的に確保されていたり

扱う額が大きいため一定の利益を長期的に得られたり

toC企業ほど同業他社が多くないため、

落ち着いて本業に没頭でき利益につなげていけるなど

うまく回っていく仕組みができあがっている企業が結構あります。

 

安定的に利益をあげていければ、

 

社内の雰囲気もよくなりますし

ボーナスなども安定して支給されますし

社員のために働きやすい環境を整えようと、

各種制度が充実してきたりします。


その結果、

社員も居心地がいいので、長く働くようになって、

勤続年数が長くなったり、離職率が低くなったり、

今はだいぶどこの会社でも増えてきましたが、

子育てママが多くなっていったりします。

 

toB企業はなかなかなじみがないので

志望動機が書きづらいのですが、


以前お話したように、

その学生も合説などで片っ端から話を聞いて自分なりに考えを固め、

無事、大手企業の一般職へ内定を得ていました。

 

もちろん調べていくうちに、

その存在は一般ユーザーには見えにくいけれど、

製品の根底を支えるなくてはならない存在であることを知り、

強くひかれるようになったのであれば、そう伝えていけばいいのです。

 

toB企業は、

なじみがない分、

志望動機が書きにくい分、

それがフィルターとなって、

食品などの激戦人気業界と比べると応募者が少ないうえ、

会社の数も多いため、一つ志望業界に入れて

うまく進めていくと

納得のいく就活ができるのではと思います。

 

ただ、いろいろ調べてみて

「全く興味もわかないし、魅力も感じません」という学生もいます。

 

コロナの影響もあり、今後もその傾向が続くかは

未知数な部分もあります。

 

違うな・・と思えば、

また違う業界をみてみればいいのです。

 

就活はトライアンドエラーの繰り返しです。

 

女子学生に多い切り口

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入社後やりたいことなどを問われて

 

商品開発や企画を希望する女子学生が結構多いです。

 

食べ物でも愛用グッズでも自分の好きなものに対して
今度は作る側に回りたいという思いを抱くのは
自然な流れなのかもしれません。

 

「私の強みを生かして顧客のニーズを探り、ヒット商品を作りたいです」

「お客様視点に立った商品企画や開発に携わりたいです」

「老若男女、幅広い人に愛される商品を作りたいです」

 

といった言葉が並びます。

 

お菓子やパンなど食品やシャンプーなど日用品

化粧品、雑貨、インテリア、出版の企画編集などで多いような気がします。

 

「こんな風にという具体的なイメージはありますか?」と聞くと、

 

「それはこれから仕事をしながら考えていきたいです」と続きます。

 

「ヒット商品を生み出したい」という心意気はすばらしいのですが、

 

実際は、どの会社もそのヒット商品を目指して、

日々血のにじむような開発をしています。

 

市場調査を繰り返し、

何度何度も会議を開いて意見をぶつけ合い、

やり直して、やり直して、やり直して・・・

 

それでも、そんなに次々とヒット商品は生まれません。

 

ヒット商品というものは、

そんなに簡単に、安易に、次々と生み出せるものではないのです。

 

それを、

なんの経験もない、知識もない学生が

簡単にあっさりと

「ヒット商品をどんどん作っていきたいです」と言ってしまうと、

 

「そんなに簡単じゃないんだよ・・」と感じられてしまい

学生の甘さを露呈させてしまう可能性があります。

 

また

「いろんな人に支持される商品を作りたいです」といった言葉も、

 

最近は世代や性別によってニーズは多面化しているので

あらゆる層に支持される商品というのは、

昔から続くロングセラー商品を除いて、それほどありません。

 

いとも簡単にサクッといわれると

「そんな商品があるなら、ぜひ見せてほしい・・」と

思われるかもしれません。

 

時々、

自分なりに他社商品と比較したり、自社商品を分析した資料を持参して、

「自分なら・・」と話す学生がいます。

 

そこまでしていると、

強い意気込みや行動力の深さなどの表れとなり

逆に大きな可能性を感じてしまいます。

 

他にも

「営業などの現場仕事はいやなので、すぐに商品開発がやりたいです」

という人もいます。

 

現場を知らずに、顧客の生の意見を聞くことなく

多くの人に支持されるものが作れるでしょうか?

 

「現場を知らないと良い商品は作れないよね・・」と話すと


「・・・・そうですね、それでしたら3か月とか半年とか

期間限定であれば大丈夫です」と続きます。

 

これでは

「大変な仕事はいやで、やりがいのある格好いい仕事がしたい」

といっているようなものですね。

 

そうした学生を企業側はどう思うでしょうか?

 

商品開発というのは、会社の行く末を左右するとても重要な仕事です。

会社の行く末を左右するとても重要な部署です。

 

自分が作りたいものではなく、売れるものを作るのが仕事なのです。

 

そうしたとき

 

「はじめは現場で経験を積んで、顧客のニーズや流行の傾向を把握し

いつか機会があれば企画職の方にも携わってみたいです」

 

といった謙虚な言い方をすると印象はだいぶ変わってきます。

 

企画開発職を志望している人は、

こうした点を意識して、

再度企画開発職の志望動機を考えてみてください。

 

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ほかにも社会貢献を全面に出す人も多いです。

CSRの一環での取り組みをあげて、

「素晴らしい、自分もやりたい」という展開です。

 

会社に惹かれた部分を具体的に書いてあるのはいいのですが、

 

あまり社会貢献への思いが強すぎると

 

「だったらNPOなどに行った方がやりがいのある仕事ができるのでは?」

と思われてしまう可能性があります。

 

もともと社会貢献への気持ちが強く、

そうした活動をビジネスにつなげていこうとする企業で

あればいいのですが、

 

本業が別にあり、

社会体面的に、事業のごく一部分としてやっている程度であれば

 

「うちの会社にきてもらっても、やりたい仕事はできないかもしれないな」

 

と思われる可能性もありますので、

 

話の後半部分や、プラスαくらいの位置づけで伝えるようにしましょう。

 

こうしたときも、

その企業がどのくらいCRSに力をいれているかで

同じ内容であっても

評価は変わってきますので、きちんと把握しておく必要があります。

 

そのためにも、企業研究が必要なのです。

志望動機を書くのは実はとても大変です。

 

せっかく手間暇かけて書くのですから、

少しでも通過する可能性を高めたESを書けると良いと思います。

 

こうした視点を意識して企業研究や書類作成を続けてみてください。

5,6社くらい書くとだいぶコツがつかめてくると思います。