キャリアカウンセラーが伝えたい就活のコツ

都内大学で2000人以上の学生と接して感じたこと、就活生に伝えたいことを綴ります。         月、木に更新の予定です

自己PRのポイント

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ESで一番多く聞かれるのが、自己PRと学チカです。

中でも自己PRは、

自分の一番の強みを書くことで、
「自分はこういう人間です」ということを相手にわかってもらいます。

ですから、
自分が一番自信をもって話せる内容を書くといいでしょう。

よく「自分の強みがわかりません」とやってくる人がいますが、

そうしたときは、
友達や家族、バイト先の店長など周りの人に聞いてみてもいいですね。

自分では気づかなかった一面を知ることができるかもしれません。

他にも、
先日お話した大学生活の棚卸をしたノートや、
小学生のころからの自分をまとめた自己分析からも

「一人で黙々とやるタイプだな・・」
「何かやるときは、いつもみんなでやってるな・・」
「順序立ててやるのが得意なのかも・・」
など自分の傾向を読み取ることができます。

その際、
どんなエピソードを使うのか?しっかり吟味して考えることが大切です。

たとえば
「私の強みは優しさです」と言いたいときの例を挙げてみましょう。


ある人は
「 私の強みは優しさです。大学の授業で隣の友達が消しごむを忘れたといったので、私はすぐにさっと出して消しゴムを貸してあげました。とても喜んでくれて、感謝してくれたので、人へのやさしさは大事にしたいと思いました。」

別の人は
「私の強みは優しさです。大学の帰りにバス停で、おばあさんがお財布を無くして困っていました。一緒に探してあげたのですが結局見つからなくて、おばあさんが泣きそうな顔をされていたので、一緒に交番までいって事情を説明してあげました。よくよく話をきくと、おばあさんは一人暮らしでもう2か月も誰とも話をしていなくて、助けてもらったことが嬉しかったと言って、泣いて喜んでくれました。私はたまたま居合わせてちょっとした気遣いのつもりでしたが、こんなに人を喜ばせられることを知り、人へのやさしさは大事にしたいと思いました。」

どちらも優しい話ですが、どちらが優しいと思いますか?

後者をあげる人が多いのではないでしょうか?

前者はまあまあよくある話で、

バイトの友達、会社の同僚、ちょっとした知り合い・・
だれが横にいたとしても、「あっ、どうぞ」と貸してあげる気遣いが欲しいところです。

自己PRは自分の一番良い強みを取り上げるところです。

誰が聞いても
やさしいね、挑戦心あるね、行動力あるねと感じられる話をもってくることが大切です。

他の誰かもやっているような平均的なレベルの話だったり、
どこも起こっているようなよくある話だと

「それがあなたの最高値なのですね」と受け取られてしまいます。

日常生活でのよくある話ではなく、

頭一つでたような、
聞いた人が「へえ~そうなんだ」と納得してくれそうな自分の強みを

先日行った大学生活の棚卸しノートから
再度探してみてください。

どれがいいのか自信がない人は、
自分が「これなら・・」と思うエピソードに3つくらい〇をつけて
キャリアセンターへ相談に行ってみましょう。

キャリアセンターのカウンセラーは日々多くのESに目を通しています。

よくある展開のエピソードは十二分に承知していますので、

自分のエピソードの中で、
どれがカウンセラーの目からみて効果的なエピソードなのか?を
知っておくことは大切なことです。

そうしてどの話で書くのかが決まったら、
一気に自分が思うことを字数などは気にせずざっと書いてみましょう。

初めから、指定された字数を念頭に書く学生が多いのですが
字数が少ないと、「そんなに書けないから・・」と
本当に骨格だけのあっさりした内容になることがあります。

また初めから最後まで時系列に行ったことを書き連ねるケースも多いです。
どんなことを考え、どんな風に取り組んだのかが全くないため
人物像が伝わりづらくなってしまいます。

そのため、
エピソードの説明、伝えたいこと、自分なりの気づき、結果、
それを今後どう活かしたいのか?といったことについて
字数を気にせず伝えたいことを細かく書いてみてください。

それをもとに、200字、400字に削っていけば、
内容は600字の密度の濃いESになります。

当然、限られた字数で、すべてを説明することはできませんから、
自分のエピソードの中で
一番伝えたい部分にポイントを絞って書くことになります。

状況説明は簡潔にまとめ
自分なりの取り組み、考え、学んだことを1つに絞ってまとめます。

書ききれなかった部分は面接で伝えていけばいいのです。

ES作成は、書き始めの一番最初が一番大変だと思います。
何度書き直してもなかなか完成しない・・という状況に
添削を受けることをやめてしまう学生もいますが、

ここで踏ん張って完成度の高いESを仕上げてみてください。

きっと後々、通過率が変わってくるはずです。