キャリアカウンセラーが伝えたい就活のコツ

都内大学で2000人以上の学生と接して感じたこと、就活生に伝えたいことを綴ります。         月、木に更新の予定です

自己分析

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志望する業界や企業を決めるときにも必要ですが、

書類を書くときに必要になってくるのが自己分析です。

安易にESを書いてしまう人は、
1つか2つ話せるようなエピソードをあげて、
複数の設問を同じエピソードでまとめてしまいます。

5,6つ設問があっても
2つのエピソードしか出てこないので、
伝えられる人物像には限界が出てきます。

5つ全部の設問を、違うエピソードで書ければ
「いろいろなことをしてきました」といわなくても
「いろいろやって充実した学生生活を送ってきたんだね」と
思ってもらえますし、
より多面的に深いところまで、自分という人間をわかってもらえます。

「そんなに話せるようなエピソードはありません」
という声をたくさん受けます。

今の大学生は、授業の出欠も厳しく、課題などで忙しいですから
そんなにあれもこれもやっている学生ばかりではありません。

それでも、カウンセリングをしながら
やってきたことを振り返って細かく見ていくと、
たいてい取り上げられるエピソードがでてきます。

また、どんなエピソードを取り上げるか?には
いくつかポイントがあります。

そうしたポイントを押さえないまま
なんとなくで選んでしまうと、

他の人と重なってしまうよくあるエピソードになってしまったり
平均的なレベルのことを大げさにいってしまい、
かえって逆効果だったりして

残念な結果になることもあります。

ポイントを押さえたエピソードを洗い出していくために、
自己分析が必要なのです。

いろいろな方法があります。
もしかしたらみなさんがすでに知っている方法とは
違うかもしれませんが、
一例として、私がいつも学生に伝えている方法を紹介します。

まず、ノートに大学4年間の出来事を書き出していきます。
昔のスケジュール帳を引っ張り出してきて、
1年生の4月から、細かく書き出していきます。

途中で嫌になってやめたアルバイト
なんとなく行かなくなったサークル
友達ともめた学園祭・・・・

良い話ばかりでないと思います。
中途半端に終わってしまったことも、
気にせずなんでもそのまま書き出していきます。

アルバイト、サークル、ボランティア、追っかけ、勉強、資格取得、留学、一人旅、実習経験、文化祭、プロジェクト、研修、語学習得、趣味、スポーツ、一人暮らし・・・・振り返ってみると、意外とあると思います。

そして、

大変だったこと、つらかったこと、結果が出せたこと、乗り越えられたこと、気づきや学びを得られたことなどは、特に細かくその過程を書き出してみましょう。

どんなふうに乗り越えたのか?
どんなことをしたのか?
終わったとき、どんな気づきがあったか?
その場所での自分の役割は?
どんな成長があったか?

そういったことを細かく書いていきます。

よく
「途中でやめてしまったので、このアルバイトは書けません」ということがありますが、そんなことはありません。

その時、しっかり取り組んだ経験あれば、それはそれで取り上げられます。

小学生や中学生から書き出すケースも多いです。
もちろんそれも一つのやり方です。
自分がやりやすい方を選ぶといいと思います。

ただ、取り上げたり、聞かれたりする頻度が圧倒的に高いのは
大学生活のことなので、この大学4年間の棚卸は、入念にしておくことを
強くおすすめします。

まとめられたら、一度キャリアカウンセリングを受けて、
「どんなエピソードを取り上げようか迷っている」
と相談してみましょう。

エピソードとして取り上げられることが多いよくある話
珍しい話
人物像が伝わりやすい効果的な話
などを聞いてみましょう。

自分は大したことないと思っていても
「これ、すごく珍しい話だと思う」と指摘してもらえたり、
「こういう風に話すと、こういう強みにつなげられるのでは?」
とアドバイスをもらえたりします。

自分のエピソードの中で、
どんな経験がよくある話で、
どんな経験が希少価値が高いのか?を
自分自身が把握しておくことはとても大切です。

「他の人と被る可能性が非常に高い話を自分はするのか?」
と一度足を止めて考えてみてください。

そうすると、
ESで取り上げられそうなエピソードが絞られてくると思います。