キャリアカウンセラーが伝えたい就活のコツ

都内大学で2000人以上の学生と接して感じたこと、就活生に伝えたいことを綴ります。         月、木に更新の予定です

志望業界の数

f:id:miyabicareer:20200424155846j:plain

 

「志望業界はいくつあればいいですか?」とよく聞かれます。

 

これは人それぞれです。

とりあえず興味のある業界を、あちこち1社ずつ受けている人もいれば、

行きたい業界を1つに絞って取り組んでいる人もいます。

 

「社風で決めてます」と説明会に行って実際に話を聞いて、

いいなと思う会社だけを受けている人もいれば、

 

先輩のやり方を真似て、数を決めている人もいます。

 

最終的な目標は、

行きたい会社に内定を得ることですので、そこに至る道は無数にあります。

 

そこにたどり着きさえすれば、どんなやり方でもいいと思います。

 

ただ、ちょっとしたポイントを抑えると効率的に進めることができます。

 

受けるにあたって、

企業側は「どうしてうちの会社なの?」という点に意外と強くこだわります。

 

そうした採用者側の視点にこたえるために、

業界や企業についてある程度調べて理解し、

同業他社比較の視点を盛り込む必要があります。

 

この同業他社比較の視点がポイントです。

 

その業界の1社だけを調べたとき、

 

調べた内容が

その会社だけの特徴なのか?

業界全体に言えることなのか?わかりません。

 

同業他社を2,3社調べ、

全部に共通するのはその業界の特徴です。

 

それぞれ違う特徴がその会社の色になります。

 

業界全体の特徴を理解したうえで

他の会社と比べて、その会社にしかない特徴をつかむ必要があるのです。

 

その部分を明確にして志望動機に取り上げないと、

「業界全般にいえることですね」

「ほかの会社でもやれることですよね」となってしまいます。

 

あまり手を広げてあちこちの業界を受けてしまうと、

そのすべてに対して

2,3社ずつ調べていかないといけなくなるので

とても手間や時間がかかります。

 

そのため

私は、3つくらいに業界を絞って

1つの業界の中で5社、6社受けていくことを勧めています。

 

そうすると、

調べたことがその会社だけでなく

他の会社を受けるときにも使えるからです。

 

5,6社調べれば

だいたい業界全体に共通する内容、会社ごとの特徴がつかみやすくなります。

 

それは業界研究の深さにもつながるので、

面接で突っ込まれても、

他社の状況を踏まえながら、ある程度落ち着いた対応ができます。

 

f:id:miyabicareer:20200424162146j:plain

 

ときどき、1社のみに絞って活動している学生がいます。

 

もちろん

確固たる信念を持っていたり、

第一志望ではないのに、第一志望のふりをするのはいや

自分にうそをつきたくないから本当にいいと思ったところだけ受ける

 

という人もいます。

 

それはそれでありだと思いますので

 

そういうときは、

これらの話をして、それでも自分のやり方でいくというのであれば

その人に合った方法で全面的にサポートしていきます。

 

 

業界を一つに絞ると、

しっかり研究できますし、自信をもって熱意を伝えられます。

ただそこがだめだったときや、やはり違うと思って、

違う業界に方向転換するとき、

 

すでにその業界を第一志望として何か月も準備してきた人と

同じ土俵でたたかっていかないといけないため

出遅れてゼロから研究して進めていくのはなかなか大変です。

 

また、あちこち手を広げすぎると業界企業研究が甘くなってしまい

どの会社にも通じる志望動機になってしまって

なかなか選考が進まないということが起こりえます。

 

そうした現状を踏まえて、自分のやり方を決めていくといいと思います。